富士見町だより vol.92
2023/07/18
今日の富士見町は晴れて夏を感じる1日でした。日中の気温は31℃と日向では暑さを感じましたが、夜間は21℃程度と高原らしい夜となっています。
昨日までの3連休では、いつもは静かな八ヶ岳エコーラインや鉢巻道路でも多くの車やバイクが走っており、時折大きな排気音も遠くから聞こえることもあり、連休を思わせる空気感が町全体に満ちていたように感じます。
さて本日は、八ヶ岳登山についてお話したいと思います。
八ケ岳はいくつかの峰々で構成された南北30kmの独立した連峰の総称で、周辺にはいくつもの高原を従えている山塊となります。そのため、登山口が山塊を囲むようにいくつもあることから、気軽に登れる山としてとても人気があります。主峰は2899mの赤岳になり、夏沢峠を境に岩稜帯の南八ヶ岳と、鬱蒼とした森と苔が広がる北八ヶ岳とに分けられ、両者は趣がまったく異なっていることから、多くの登山家を引き付ける魅力となっています。
当別荘は南八ヶ岳の南端にある編笠山の麓にあります。よって当別荘周辺からは、編笠山と西岳しか見ることができません。逆に編笠山山頂からは、富士見高原を足元に、目の前には南アルプスの峰々、左手には甲府盆地と富士山、右手には諏訪盆地と中央アルプス、北アルプスを遠くに見ることができ、背後には、南八ヶ岳の峰々が眼前に迫ってくる絶景地となっています。私的には、八ケ岳連峰で2番目の景勝地だと思っています。ちなみに3番目はどこかというと、硫黄岳山頂です。ここから見る赤岳方面の眺めも最高です。では、1番の絶景地はというと、権現岳山頂から見る赤岳、阿弥陀岳です。権現岳から続く稜線の先に荒々しく存在する赤岳、阿弥陀岳は、一見の価値がある絶景です。晴れてても雲が上がってきてしまうことも多く、完全なる絶景を必ずしも見れるとは限りませんが、強くお勧めしたい景勝地です。但し、権現岳周辺は岩稜帯となっており、鎖場など滑落する可能性もある登山道なため、十分な注意が必要です。それに比べると編笠山や硫黄岳は、初心者でも登れる山となっています。
実は7月上旬に、南八ヶ岳縦走をしてきました。富士見高原登山口から入山し、西岳~権現岳~赤岳~赤岳展望荘1泊~横岳~硫黄岳~本沢温泉~稲子湯に下山する1泊2日の山行でした。1日目は5時に歩き始めて山小屋に15時過ぎに到着。2日目は、6時に歩き始め13時半に下山するという行程でした。2日目は茅野側に抜けることも考えたのですが、平日はバスがどこの登山口からも出てなく、唯一、小海町営バスが走っていたことから稲子湯を下山口として選択しました。小海駅までバスで出て、そこから小海線に乗って戻ってきたのですが、これがまた素晴らしいミニ列車旅となりました。ボックス席なので、ビールもゆっくり飲めます。車窓から見る野辺山高原や千曲川も良く、ガスがかかって八ヶ岳こそ見れませんでしたが、晴れていれば歩いてきた八ヶ岳連峰も見ることが出来たはずです。ディーゼル車なので、その音も趣があります。是非一度、小海線も乗車してみてください。
※一番お勧めする権現岳稜線から赤岳方面を望む絶景
(右手の一番高い山が赤岳、その隣奥に見えるのが横岳、中央一番奥の平らな山頂が硫黄岳、左手の大きな山が阿弥陀岳)